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2008年02月01日

続、2.26、

読書のススメ、

今年のNHK大河ドラマは『坂の上の雲』
司馬遼太郎の小説はとてもいい作品が多く、日本を代表する小説家とは国民的周知の事実、司馬遼太郎氏の小説はためにもなるし面白い、しかし、ドラマ化したり、映画にするととても難しい、
絶対に小説を超えられない。
さて、坂の上の雲、、いい作品、登場人物の多彩な中で『児玉源太郎』の存在を知ったのはこの作品で学生時代だった。
智謀と俊敏、天才的軍略家で無私の人物、まだ江戸時代の気質を持った明治人、

彼なくして日露戦争の勝利はなかったとも言える、
彼の経歴功績は割愛するとして、
この日露戦争に勝った事は良かったとして、その後が拙かった。拙い方向に動き出した。

この時代からのち、日本の軍隊は歯車が徐々に狂い始め、、、太平洋戦争へ突入すると云う愚挙に至る、
児玉源太郎や明治の武人がいたら太平洋戦争に突入する事も無かった、
もしやするとその後の昭和の軍人達は先人(明治)の軍隊が15倍の軍隊を持った露国に勝った事を過信し過ぎていた、
神国と日本を神格化すらし、戦えば勝つ、必ず最後は勝つ、精神論ばかりが先行した、

日露戦争後、ポースマス講和条約での小村寿太郎はよくやったと今ではそう評価されるが当時、
戦争の賠償金等が少なかったと、講和条約反対と叫ぶ群衆の国民集会が開かれた、
当時、日比谷公園で開かれた集会には参加者3万人を超え、集会は加熱し、警察署2ヶ所襲撃し、交番219ヶ所、さらに教会13ヶ所、民家53ヶ所を焼き、政府が厳戒令をしかざるえなくなった程の事件になった。・・・・・日比谷事件で有る。

本来、ポーッマス講和条約は大成功だった。
日本は19か月の戦争期間中に戦費17億円を投入した。戦費のほとんどは戦時国債によって調達された。当時の日本軍の常備兵力20万人に対して、総動員兵力は109万人に達した。戦死傷者は38万人、うち死亡者8万7,983人に及んだ。さらに、白米を主食としていた陸軍の野戦食料の不備により、脚気患者が25万人、病死者は2万7,800人。
もう日本には戦う戦力は疲労困憊も食料無く、戦費の調達も限界だった。
逆に、露国は海軍は壊滅したとは云え、重装備の陸軍は健在で物量の面から云えば、戦争を長期化させれば日本を自滅に追い込む事も出来た、
だが、露国は内部に革命という事情から講和に至った。

ポーツマス講和条約
日本の朝鮮における優越権を認める
日露両国の軍隊は、鉄道警備隊を除いて満州から撤退する
ロシアは樺太の北緯50度以南の領土を永久に日本へ譲渡する
ロシアは東清鉄道の内、旅順-長春間の南満州支線と、付属地の炭鉱の租借権を日本へ譲渡する
ロシアは関東州(旅順・大連を含む遼東半島南端部)の租借権を日本へ譲渡する
ロシアは沿海州沿岸の漁業権を日本人に与える 。

これは成功した講和条約だった、しかし民衆は倍償に対する不満が溢れ、各大手新聞社はこれを煽った、
政治家は充分な説明を国民に対しおこなわなかった。

人間の集団の愚行とは『空気』に左右される、
民衆もその『空気』に狂喜すらする、
冷静に物事を熟考判断しなければならない、国運を左右する政治家もこの空気を煽動する、
日露戦争に勝っても充分な補償を露国より賠償金をして貰えなかった時期からこの空気が産まれた。
太平洋戦争突入までのこの『空気』は次第と広がり民衆を狂気させ、一部軍人達が狂気の路線を敷いた。
また、良心的で優秀な判断を持った政治家は徐々排除されるか、抹殺さえされ(2・26事件等)抗う事叶わぬ事となり、
この空気は日露戦争から約40年続いた。

大多数の人間が狂喜し、熱を冷ますのに、どれだけの犠牲や不幸を重ねたか、
気がついた時には敗戦とその後の塗炭の苦しみ、今でもその傷あとが生々しく生きているし、

今の日本人の心や精神状態にも大きく影響を与えているし、政治家にしても外国に対し汲々とした遠慮が見える、
それを見透かしたように、古傷をチクチク突っつき、交渉に役立てる。







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この記事へのコメント
『北朝鮮と台湾の関係』 核廃棄物

核開発などで何かと話題に上る北朝鮮と台湾の以外な関係をまとめてみましたので
ご参考まで。


  日本財団 図書館
  1997/06/10 世界週報

  必ずしも足並みがそろわぬ米側の対応

  加えて、四月一二日、李登輝総統は、イギリスの賓客との会見の中で、
  北朝鮮問題とそれに関する台湾の対応策に言及したといわれる。
  だが、かねてから話題となっていた台湾の核廃棄物を北朝鮮で処理する問題については、
  既述のギングリッチ米下院議長ですら李登輝総統との会見で抑制を促したもようである。


  愛知李登輝友の会ブログ
   2009年08月23日
    のコメント欄をご覧ください
Posted by おなか一杯 at 2009年09月18日 14:29
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